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植民地朝鮮の日本人宗教者
記事題目
「京城通信」
作者
雑誌名
『明敎新誌』
号数等
年月日
1899年5月8日
本文
韓國京城なる日蓮宗敎會堂にては去る八日大聖釈尊の降誕日に當るを以て聊か祝賀の微意を表せん爲め演説會を開かれけるが嘗て新築中なりし最上神宮は幸に竣功を告げたるを以てそが遷座式をも擧行したり當日は朝來より一天払ふが如く朗なるを以て内外人の參拝者頗る多く如例早天より甘茶、除蟲守を施與し午前十時より最と厳かなる遷座式法要を執行し午後一時より演説會を開く弁士は加藤文敎、原黙松、浄土宗布敎師伊藤祐晃の參師及び公使館員山吉盛義、韓人金商鎮の二氏にして各順に交々登壇し得意の雄弁を振ひ快論を試みられたり尚又た演説の前後に優尚清雅なる韓國古代の音樂を吹奏したるにより恰も諸人をして仙境に優悠自適せしむるの想ひありき當日は公使館員、領事館員、商會議員の有志者を始め韓官趙前判書等無慮八百餘名の來會にて非常なる盛會を極めたりし因に當日紀念の爲め其の真景を撮影せしとぞ
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