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記事題目

「朝鮮全土を佛敎化する日が來たと李元錫氏語る」

作者

雑誌名

『中外日報』

号数等

年月日

1925年5月6日

本文

財團法人朝鮮佛敎團と看板をぬりかえた朝鮮佛敎大會は前田副會長と李常務理事等は去月初旬來東京に在つて實業家方面に寄附金の廻禮及び宣伝に就て活動してゐたが何れも二參日頃京城の事務所に歸任した筈である。歸途入洛したる李常務は例に依て軽妙な日本語で、
愈大會も法人になりましたから喜んで下さい、朝鮮全土を佛敎化する意氣込みで働いてゐます、朝鮮を佛敎化する事は新しいものを持込むのではない、參國時代に還元する事です、(中略)如何しても僧侶の覺醒を促す必要がありますから六月頃に朝鮮僧侶中の碩徳を内地に見學に聯れて來ます、今の處僧侶參名、居士一名の豫定で居士は有名な餐松居士崔基南と云ふ人が來るでせう、本年東京の聯合、駒澤、立正の參大學に留學させる學生は五人の豫定で本年は京都の大谷、龍谷両大學に留學生を送ります、佛敎團の支部は本年中に枢要の箇所に六箇所經営する豫定です、内地では先づ東京の日本佛敎青年會館に事務所を定め佐藤稠松氏を主任に頼みました、京阪には本年設置されます、月刊「朝鮮佛敎」は經常費五萬四千圓の中から提供して毎月五千部宛印刷して宣伝に充てゝゐます、この經常費は小林源六氏の一萬圓に東京の實業家から寄附の二萬圓、會費の二萬四千圓でコゝ數ヶ年は佛敎團は全くの建設時代です。建設時代の諸般の施設が効果を奏しましたら恐ろしい力となつて働きかける事と信じます、内地の人々が朝鮮を理解し同情して下さる事は私たちの常に感激して居る所ですが、佛敎團が着々事業の進捗を示してゐるのも皆内地の貴顯紳士が物心共に援助して下さる反映です、と衷心その前途に多大の抱負と期待を有するものゝ如く衆生縁を感謝してゐた、因に今回野中清、澁澤栄一の両氏から佛敎團に通牒して來た實業家の參ヶ年賦寄附金と寄附者は左の如し。
▲五千圓宛 日本銀行、參井物産會社、參菱鉱業會社
▲二千五百圓宛 南滿鉄道會社、第一銀行、横浜正金銀行、日本郵船會社、安田保全社、日本麦酒會社、京城電氣會社、大倉興業會社、澁澤栄一、東洋植殖會社、朝鮮銀行
▲五百圓 日本勧業銀行

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