京都祇園永代講社布教届⑭0043-0049

0043

御届書

官幣中社八坂神社京都祇園永代講社長

中教正 海老原松夫

右京都府京都市下京区祇園町鎮座官幣中社八坂神社

御祭神ハ韓国御開発ノ御祖神ニ有之候因故ニ

依リ今般神徳奉賽ノ為メ京都祇園永代講社

結集布教伝道致度候間別紙書類相添ヘ此

段御届仕候也

明治参拾九年七月十七日

海老原松夫

0044

京都祇園永代講社結集ニ付神符授与願

大阪市東区森之宮東之町

鵲森宮神職 海老原松夫

今般御本社旧来ノ信徒及敬神篤志家ヲ結集シ京都祇

園永代講社ト称シ神徳奉賽神祇宣教ノ実ヲ挙ゲ

度素願ニ固テ結社致本部ヲ京都市祇園町ニ支部

ヲ各府県下及内外枢要ノ地ニ設置シ永遠不滅ノ方法

ヲ相講シ可申候間何卒神符御授与被成下度別紙規

約相添ヘ此段奉願候也

明治三十九年三月一日  海老原松夫

官幣中社八坂神社宮司正七位保科保殿

0045

京都祇園永代講社結集趣意書

京都東山ニ鎮座シ給フ官幣中社八坂神社ノ御祭神ハ

武速素箋嗚尊ニシテ御相殿左ニ御妃櫛稲田媛命ヲ

右ニ八柱ノ御子ヲ奉祀ス徃昔ヨリ 朝廷ノ御尊崇殊ニ

深ク且ツ厚ク随テ 神徳ノ赫々タルハ廣ク世人ノ瞻

仰スル所タリ

抑モ御祭神ハ 天照皇大神ノ御弟神ニマシシニ御性質

勇武ニシテ而テ開国ノ御功績モ亦顕著ナルノミナラズ夙ニ

海外ニ航行シ結ヒ進取ノ気象ヲ後昆ニ遺シ給フ故ニ国

民カ除疫鎮火防盗或ハ農ノ年穀ヲ商ノ営業ヲ祈祷

スルモノ陸続■ヲ接スル故ナキニアラズ則チ国民ノ守護

神トシテ崇敬ノ誠意ヲ尽スモ亦冝ナリ

今般諸国信徒ノ請求ニ応シ旧来ノ慣例ニ照凖シ京都

祇園永代講社ヲ結集ス冀クハ従来ノ信徒ヲ始メ

本神社信仰ノ敬神家奮テ速カニ加入アラン事ヲ

懇請ス

京都祇園永代講社規約

第壱條 本講ハ官幣中社八坂神社ノ神符ヲ内外各地ノ信徒

ニ頒布シ講社ノ拡張ト信徒ノ増加トニ努力シ

専ラ敬神ノ誠意ヲ発揮スルヲ目的トス

0046

第弐條 本講社ハ京都祇園永代講社ト称シ結社完成ノ上ハ

総本部ヲ京都祇園町ニ支部ヲ各府県下及韓国枢

要ノ地ニ設置ス但当分ノ内京都市下京区八坂鳥居

前通下河原町参拾壱番戸松田邸内ニ於テ一切ノ講務

ヲ取扱フ者トス

第参條 本講ニ加盟セントスル者ハ先ツ本部ニ申込其証票ヲ受ク

ベシ

第四條 本講ニ加入セントスル者ハ先ツ本部ニ於テ印刷シタル加

盟用紙ヲ請ヒ是ニ府県市区町村番地氏名等ヲ記

入シテ本部ニ差出シ認諾ヲ受クベシ

第五條 本講ニ加盟シタル者ハ一主専念ニ敬神ノ道ヲ尽シ共同

一致相互ニ親睦シテ国体ノ精華ヲ発揮スル事ヲ図

ルベシ

第六條 本講ニ加盟シタル者ハ本講規定ニ従ヘ誓約ヲ為スベシ

第七條 本講社員ヘハ門票並ニ印鑑ヲ交附スベシ其門票ハ

門柱又ハ入口ノ見易キ場所ニ掲示スベシ

第八條 本講社員ヘハ毎年定期又ハ臨時ニ八坂神社ノ大麻

及守札ヲ本部ヨリ授与スベシ但諸初穗料ハ授与ノ都

度之ヲ納付スル者トス

第九條 本部ハ八坂神社参拝者ノ便ヲ図リ一定ノ参拝徴章

0047

ヲ調製シ社員ニ交付スベシ徴章佩用者ニ対シテハ

神社ハ特別ノ待遇ヲ為スベシ但徴章ハ実価ヲ以テ

之ヲ附與スル者トス

第拾條 八坂神社ニ参拝スル者ニ対シテハ本部ニ於テ参拝ニ便宜

ナル所ニ一定ノ旅宿ヲ特設シ旅舎名及宿料等ヲ

社員ニ通知スベシ

第拾壱條 本講社員ニシテ団体ヲ以テ八坂神社ニ参拝ノ節ハ

汽車汽船乗降ノ場所ヲ本部ニ申出ズルトキハ其債銀ノ

割引等ニ斡旋シテ充分便宜ヲ謀ルベシ但右ノ場合ニハ交附シ

置キタル講社本部ノ印鑑ヲ携帯シ乗降ノ際其主任者

ニ示ス確証トナスベシ

0048

京都祇園永代講社誓約書

第壱條 毎朝拝式ヲ欠クベカラザルハ勿論元始祭紀元節

天長節祈年祭春秋皇霊祭新嘗祭等ヲ

始メ又毎月壱日十五日ヲ期シ互ニ会同シテ公共有益

ノ事業ヲ奨励シ又他出旅行ニハ必ス印鑑ヲ

携帯シ互ニ相示シ隔意ナク交際スベキ事

第弐條 言フニ易ク行フニ難キハ人世ノ通患ニ付キ意ヲ

爰ニ注ギ言ヲ後ニシ行ヒヲ先ニシ軽薄踈暴瀬

侟放逸等名実齟齬ノ誹ヲ招キ講社名ヲ汚

スベカラザル事

第参條 国ヲ愛スルハ家ヲ愛スルニ因リ家ヲ愛スルハ身ヲ

愛スルニ出テ則父母ノ遺体ヲ敬愛スルノ理ニ基ク

依テ先其身ヲ愛シ其家ヲ愛シ大成シテ国ヲ愛

スルノ志念忠魂ヲ確立シ専ラ外侮ヲ禦クハ本

講社ノ主眼タルベキ事

第四條 故無ク人ノ救助ヲ受クルハ大ニ一身ノ廉恥ニ関シ

人トシテ有ル可ラザル儀ニ付キ勤行黽勉自ラ助

ケ寧ロ他人ヲ救助スルモ人ノ救助ヲ欲スル等ノ劣心

ヲ抱ク可カラザル事

第五條 一国ノ富ハ一人ノ倹勤ヨリ始ル本講社ニ入ル者

0049

宜敷此意ヲ体認シ奮起シテ業務ヲ勉強スベキ事

第六條 思ヲ知ルヲ人ト言ヒ知ラザルヲ禽獣ト言フ知テ報イ

ザレバ知ラザルニ均シ依テ天恩国恩父母祖先ノ恩ハ

勿論総テ恩誼ニ報酬スルコトヲ勉ムベキ事

第七條 冠婚ハ人生ノ大礼葬儀ハ終身ノ大典ニ付キ鄭重

ニ行フベキ事ナレドモ奢侈華美ニ流レザル様節倹

ヲ旨トシテ執行スベキ事