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るをや況んや保護政策なる者は一二産業のために他産業

を害し一般人民に重稅を負はしむる者なるをや

保護政策ハ此の如く産業を害し一般に重稅てふ結果を生

するを以て起るべきの産業も空く潜伏せざるべからず然

れば保護政策干渉主義は産業を害するの恐あるも決して

之を進捗するの道に非ざること今更多言を要せざるべし余

輩ハ天理を尊守する者也余輩ハ最利最益に天理を應用せ

んと欲する者也余輩ハ天理に隨ひ飽く迄も政府の保護干

渉を非とする者にして之が全廢を望んで止まざる者也

世人は以上述べたる如く吾國の產業ハ奸商の爲めに非常

の虐待を蒙り保護の爲めに起るべき事業も空しく萌芽を

止むるに至りて實に歎ずべき實あるを知らん然れども

之れを來せる原因は吾國人が自ら造出せるものにして其

所爲恰も植物の毛根を養ふの手段を放棄して徒らに之れ

が枝葉を擴めんことを務むると何ぞ異なる所あらんこれ

にして産業の發達得て望まるべけんや然れば今日に當り

天然が吾國に與へたるものを最利最益に利用するに如何

なる方策を以てせんか會社増立の主義にあらず保護干渉

の政策にあらず是れ余輩が國人と共に當さに講究ずべき

最重要の問題なりとす

余輩は事の何たる業の何たるを問はず基礎の安固なるを

要する者也政治に於るも産業に於るも人々個々が立身の

道に於るも一として然らざるはなしこれ實に睹易きの理

にして天が吾々に傳へたる確乎動かす可らざるの大法た

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