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唱すれば滿室の喝采涌くが如く、為めに菜畦竹籬の鴿鳩(はと)

をして驚起せしむてふ許(はか)りしきの清福快楽と、智力利便 

とを博取せしめんと欲する者なり

 蓋し爾ハ斯の如く同胞兄弟姉妹の最大數として適宜の清

 福快樂と智力利便とを個々漸次に增進せしめ、而て這般

 の個々增進したる清福快樂を聚集し、智力利便を湊合し、

 之を累々堆積し、以て鞏固確乎たる大日本の國礎を建築

 せんとする者ならん、爾「日本人」の希望ハ眞個に此の個

 處に至りて到達せりと謂ふ可き哉

 盖し、爾「日本人」が畢生懷抱する處の大精神ハ實に鞏固確

 乎たる大日本の國礎を建築せんとする者なり、爾が平素

 經營する處、周旋する處、勢力の極盡する處、熱血の澆く

 處、實に此の個處にありとせば、彼の國内宗教の嫉妬の如

 き、政黨の軋轢の如きハ眞個に雲烟過眼ならん、落花流水

 ならん、安んぞ皆を裂き腕を扼して相疾視するを是れ用

 ひん、盖し汝ハ保守主義を懷抱する者に非す何とならば

 爾ハ日本の國礎をして愈鞏固に愈宏大ならしめんことを目

 的とする者なればなり、盖し爾ハ過激極端の主義を薀蓄

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