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記事題目

「朝鮮内地人實業家大會」

作者

雑誌名

真宗大谷派『宗報』

号数等

大正九年十一月號

年月日

1920年11月

本文

近時朝鮮全道に亘り弥漫せる鮮人思想の悪化につれ、到る處内地人の蒙れる不安と脅威を救ひ、帝國使命の完成を期せんが爲め十月十日より參日間京城別院内に同會を開催したるが朝鮮現下の實状に鑑み時宜に適したることゝて各地より代表者の會同するもの百五十餘名の多數に及び稀に見る盛會なりし、然して慎重審議の結果左の建議要項を議決し散會せり
△總督府への建議事項
(一)人心不安の地方に守備兵の配置を密ならしめたきこと(二)賞罰を明かにし良否の識別を遺憾なかたしめられたきこと(參)治安維持に必要なる警備機關の充實は其數よりも質に重きを置き能率を增進し且つ鮮語を解する内地人警官の增加を圖られたき事(四)鮮人の思想を善導し産業の發達を期するため内地人の移住を容易ならしむる方法を講ずる事(五)前項達成の方法として全鮮の鉄道網を速成せられるゝ如きは最も有効なる手段なりと認むる事(六)産業の開發に十分の力を用ひ企業經営を容易ならしむると同時に適當の保護を與へられたきこと(七)鮮人の敎化には宗敎(八)經済施設に關する重要制令の發布に就ては成るべく民間相當機關の意見を徴せられたきこと(九)各地鮮人青年會の現状は往々常規を逸する傾向ありと認む因て適當の取締を講ぜられたきこと等
△内地人自営要件
(一)在鮮内地人自ら品性の向上を圖り鮮人思想の善導に努むる事(二)在鮮内地人有志協力して社會事業を興し慈善救済感化等に貢献すること(參)朝鮮の實状を内地の識者に了解せしむるやう常に機宜の方法を講ずること(四)朝鮮統治に要する經費に不足なからしむるやう中央政府竝參政機關に諒解を求むること(五)本會は必要に応じて開會すること。

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