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記事題目

「朝鮮通信」

作者

雑誌名

『日宗新報』

号数等

462

年月日

1892年10月20日

本文

朝鮮國釜山なる妙覺寺別院に居らるゝ加藤文敎師より左の通信ありたれば其全文を掲ぐ前略却説佛法西漸流布の祖訓虚しからず昨年本院に出入する華厳宗の僧月輪再明なる者に対し小生屢々法華華厳の勝劣を論談したりしが彼僧大に感ずる所ありてにや本年陰暦一月慶尚道梁山郡へ妙法蓮華經金剛戒壇鷲棲山通慶寺と申す法華經を宗とする一寺を建立し先般法華會を修行するに付法規を伝授せられたしと申來候故要文集一巻を與へ且實地に法要を修して示し候處彼大に喜び之を以て法弟共を敎諭せんとて後日を期して歸寺致候が當國は禅、律、華厳、などの宗派のみにて當宗の如き法華寺は更に無之たゞ大寺に入りて見るば僅に經巻佛像の少しを認むるのみ佛像と申ても釈尊、觀音、弥陀、など外餘佛なし然れば法華の道場は此の通慶寺を嚆矢と致候月輪再明より來書參考迄に御送り申候(再明の書面は略す)(以下略)

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