布教届差戻ニ関スル件㉖0016~0028

0016

布教届書差戻ニ関スル件

学務局長

平安南道知事宛

貴管下平壌府泉町二十二番地

0017

ニ居所ヲ定メテ布教ニ従事スル別紙前

川妙順ノ布教届書ハ大正十三年二月

二日貴庁ヲ経由シテ提出セルモノに候処

該届書ニハ布教規則第二條ニ依ル布

教者タル資格證明書ヲ添ヘス且ツ布教

規則第十三條ニ依ル本門法華宗布教

管理者ノ副書ナキ等成規ニ適合セサル

モノナルヲ以テ書類一括差戻シ候間其

ノ旨ヲ本人ニ御指示ノ上届書下戻し

方御取計相成度此段申進候也

0018

起案理由

本件前川妙順カ布教届ヲ為シテ布教ニ

従事スルコトニ関シ平壌府水玉里日蓮

宗照国寺住職早瀬孝廉ヨリ平壌仏

教各宗会代表トシテ別紙ノ通三條ノ質

議事項ヲ列記シ学務課長宛ニ伺書

差出候ニ付取調候処

其ノ第一点ハ大正十三年一月平壌泉町前川

妙順ノ提出セシ布教届ヲ受理セル理

由ヲ問フモノナリ

0019

此ノ儀ニ付テ届書ヲ受理スル際(一)布教者

タル資格ヲ證明スヘキ文書ノ添付ナク(二)

布教管理者ノ副書又ハ副書ニ代ハルヘキ

連署ナキ即チ成規ニ適合セサル不備ノ届

書ヲ受理シタル手落アルヲ以テ理義整

然タル弁解ヲ為スコト能ハサルナリ

其ノ第二点ハ前川妙順ヲ(布教師トシテ

布教師トシテ資格アリト認ムルヤ否ヤト

云フニ在リ

此ノ儀ニ付テハ事新シク申述フル迄モナク元来

0020

布教資格ナルモノハ当該宗派ノ宗制二依テ

定ムル所ニ基キ管長又ハ布教管理者ヨリ

提出スル證明書ヲ宗制ノ規定ニ照合シテ

其ノ当否ヲ判断スルモノナレハ当該宗派ノ

管長又ハ布教管理者ヨリ資格證明

書ノ提出ナキモノニ対シテハ其ノ資格ノ有

無ヲ判断スルコト能ハサルモノナリ

其ノ第三点ハ静岡県常唱院住職山

田日要ハ本門法華宗朝鮮布教監

督ナリヤ否ヤト云フニ在リ

0021

右ハ是迄本門法華宗朝鮮布教監督

タル地位ヲ認許シタルコトナシ

之ヲ要スルニ如上ノ質議ハ成規ニ適合セサル

布教届ヲ受理シテ前川妙順ノ布教行

為ヲ公認スルヨリ起ルモノナレハ既ニ受理セ

ラレタル布教届ヲ差戻シ本件物議ノ根

元ヲ絶ツヲ至当ノ処置ト認メ茲ニ本案

ヲ具シ仰高裁候

但シ早瀬孝廉ニ対シテハ回答書ヲ

送ラス便宜ノ節ニ口頭ヲ以テ事件

0022

ノ成行ヲ申聞候方可然ヤト存候

0023

御尋書

平壌府水玉里十八照国寺住職

平壌佛教各宗会代表 早瀬孝廉

当平壌府泉町居住尼僧前川妙順ナル者大正八年頃ヨリ無届

ニテ御問ヒト称シ稲荷下ゲ様ノ事ヲ為シ愚民ヲ迷ハシ加持祈

祷読経葬式等ヲ為シ居リ各宗布教師ニ於テハ甚ダ迷惑

ニ感シ昨大正十四年八月各宗会代表ニテ平壌警察署に出

頭シ取締方ヲ御依頼申候処同署ノ御話ニ依レバ本人既ニ届

出ヲ為シ居ル由申サレ候ヘバ平壌府庁ニ出頭シテ御尋ネ致シ

候ニ大正十三年一月同人提出ノ布教届書類ヲ示サレ右被見致シ

候ニ甚ダ不備ニシテ資格ナキ様認メラレ且又偽ノ履歴書キ

有様被存候ヘバ御尋ネ致シ候ニ其ノ不備ヲ認メラレ候へ共道

庁、総督府ヨリ却下セラレヌ事ナレバ今更ニ如何共致シ方

無キ様申サレ甚ダ遺憾ノ事ニ被存候然ルニ今回寒修行ヲ為スニ

付キ布教師ノ資格ナキ者ハ寒修行ヲ警察署ニテ止メラレ候ヘバ同

人ハ平壌府庁ニ資格証明ヲ求メ候ニ府庁ハ資格アル証明

書ヲ与ヘラレ候由右ハ偽書証ヲ認メツツ其ノ偽書証ニ依リ正金*ヲ

与へルト何等異リナキ様被思甚ダ遺憾ノ事ニ被存候ニ

就キ府庁ニ御尋致シ別紙本門法華宗々務庁廻答書ヲ示シ候

へ共何等ノ明答ヲ与ラレズ唯総督府ヨリ却下セラレネバ請求ニ

依テ資格証明書ヲ与へタ由申サレ候依テ右事情ヲ述ベ敬

意ヲ具シテ左ノ件御尋ネ申上候ヘバ御廻答為シ被下度此ノ

段御依頼申上候也

一 大正十三年一月平壌泉町前川妙順ノ提出セシ布教

届書受理ノ理由

二 前川妙順ヲ布教師トシテノ資格アリト認ル哉否


*正金:大東仁氏よりご教示頂きました。

0024

三 静岡県常唱院住職山田日要ハ本門法華宗朝鮮

布教監督ナリ哉否

右之三件御尋申上候也

大正十五年一月十三日  平壌佛教各宗会代表早瀬孝廉

朝鮮総督府学務課長   殿

0025

外第五八号

大正十四年九月二三日

本門法華宗宗務庁 印

照国寺

住職 早瀬孝廉殿

拝復秋冷相催し候折柄愈御請■ノ賀上候

陳者*御尋之件は左記之通御諒承相成度候也

一貴地在住尼僧前川妙順なる者山田日要の徒弟とは

被存候へ共未だ僧籍には編入不相成もノニ候

一静岡県足抦村ニ要妙山常唱院ト称スル寺院有

之同寺ニ於ケル祈祷相■ハ之ヲ認容致シ居候

一僧正山田日要ハ右寺住職ニシテ祈祷所僧ノ

資格アルモノニ有之候

以上

*陳者:大東仁氏よりご教示頂きました。

0026

京城府ヘ

朝鮮総督府学務課

御中

封 大正十五年一月十三日

平壌府水玉里一八六照国寺

平壌府仏教各宗会代表早瀬孝廉

0027

本件ハ別ニ回答ヲ

要セサルモノニ付此儘完

結処理可然哉

宗教課長

学務局長

0028

昭和弐年三月五日

本門法華宗管長代理

宗務総監三吉顕隆

朝鮮総督府学務局長殿

尼僧前川妙順ニ関スル件

右之者布教届出ニ関スル書類却下処分ニ相成候旨御通知相成候

処同人ヲ訓義ニ叙シタルハ大正十五年八月二十一日附ニシテ同人ノ所持セル叙訓

義ノ辞令書ヲ御取調相成ヘトモ明カナル事実ニシテ尚山田日要徒弟ト正

式ニ届出タルハ大正十五年三月二九日トアルモ其実大正十一年二月既ニ

師弟関係ヲ生シ居リシモノナルニ依リ其以前二月五日ヲ以テ本山光長

寺ヨリ入寺印可ヲ受ケラルモノナラン以上解明ニ及候尚訓義辞令書日

附本人所持ノモノ御調査ノ結果何分ノ御答煩シ度候也

0029

布教管理者設置取消ノ件

指令案

元真言宗各派聯合総裁

泉智等

0030

大正十五年四月申請真言宗各派

聯合解体ノ件ヲ承認シ真言宗各

派聯合布教管理者設置ノ件認可

ヲ取消ス

年 月 日 朝鮮総督

理由

真言宗各派聯合ハ大正十四年九月二十四日

ニ在リテ文部大臣ヨリ解体分離ノ認可

ヲ得タル事相異無之ニ依リ朝鮮ニ於ケ

0031

ル聯合体モ自然分離スル外無之次第

ニ付申出ノ通御承認ノ上各派聯

合シテ一名ノ布教管理者設置ヲ許

サレタル件モ亦申出ノ通御取消相成

可然乎

官報掲載案

真言宗各派聯合分離並聯合布教管

理者設置認可取消大正年 月 日元真言宗各派

聯合総裁ノ申出ニ依リ真言宗八派聯合

0032

ノ分離ヲ承認シ並ニ同派ニ置キタル

教管理者設置ノ件ヲ 月 日其ノ

認可ヲ認可ヲ取消シタリ

0033

布教管理者設置取消申請

朝鮮ニ於ケル本宗布教宣布ニ関シ去ル大正

五年二月七日附真言宗高野派、御室派、大

覚寺派、醍醐派、東寺派、泉通寺派、小野派、

山階派、八派聯合ノ下ニ布教管理者設置

ノ件内第一一五号ヲ以テ御認可ヲ得候処

今回右聯合ヲ解体シ更ニ高野、御室、大覚

ノ三派統合古義真言宗ト改称致シ候ニ付

曩キニ御認可ヲ得候布教管理者設置ノ件

御取消相成度此段申請候也

大正十五年四月 日

元真言宗各派聯合総裁

古義真言宗管長

大僧正 泉 智等

朝鮮総督

子爵斎藤実殿

0034

真言宗各派聯合解体ニ関

スル件

学務局長

和歌山県高野山金剛峯寺内

0035

真言宗各派聯合総裁宛

首題ノ件ニ関シ真言宗高野派管

長ヨリ朝鮮布教管理者設置ノ件申

請越候処右ハ大正四年十二月八日附真

言宗各派聯合総裁密門宥範ヨリ各

派聯合布教管理者設置ノ件願出ニ

付大正五年二月七日内一第一一五号ヲ

以テ認可シタルモノニ有之候條真言宗

各派聯合解体ノ結果聯合布教管

理者ヲ廃止セラルルニ於テハ布教規則

0036

第三條ニ依リ其ノ旨認可申請相成度及通牒候也

追テ真言宗各派聯合ノ一派タル

醍醐派ノ管理者ハ向後高野派

管理者ヲシテ兼任セシメラルルヤ否

併セテ及照会候

0037

朝鮮布教管理者認可ノ件

指令案

古義真言宗管長

泉 智等

0038

大正一五年一月二十五日附申請古義

真言宗朝鮮布教管理者設置ノ

件認可ス

年 月 日 朝鮮総督

理由

本件ヲ調査スルニ別取不都合ノ廉無之ニ

依リ申出ノ通御認可相成可然乎

官報掲載案

0039

布教管理者設置認可古義真言宗

管長ヨリ同宗朝鮮布教管理者ヲ

置キ澤光範ヲ同宗朝鮮布教管

理者ト為ス件申請ニ付 月 日 之

ヲ認可セリ

0040

朝鮮布教管理者設置許可願

朝鮮ニ於ケル本宗布教宣布に関シ曩キニ

真言宗各派連合ノ下ニ布教管理者ヲ置

キ大正五年二月七日内一第一一五号ヲ以テ御

認可ヲ得居候所今回真言宗ノ聯合ヲ解

体シ更ニ高野派、御室派、大覚寺派ノ三派

統合シテ古義真言宗ト改称致シ候ニ付テ

ハ朝鮮総督府令第八十三号ニ依リ布

教管理者設置致シ度候ニ付御認可

被成下度別記事項ヲ具し此段上願候也

大正十五年一月廿五日

古義真言宗管長

大僧正 泉 智等

朝鮮総督斎藤実殿

0041

一、宗教及教派宗派ノ名称

古義真言宗

二、教規又ハ宗制

古義真言宗、宗憲、宗規別冊添付ス

(宗憲第六章、宗規第六号布教規則

参照)

三、布教ノ方法

枢要地高野山大師教会支部及古義

真言宗布教所ヲ設置シ支部長又ハ担

当教師ヲ置キ布教ニ従事ス

但シ高野山大師教会支部古義真言

宗布教所ノ差別ヲ必要トスルハ大師教

会支部ハ会員ヲ募集シ会員ニ向テ

教義ヲ宣布シ布教所ハ会員ヲ募集

シ得ザル場所等ニ於テ一般信徒ニ本宗

ノ教義ヲ宣布スルノ要アレバナリ

四、布教管理者ノ権限

朝鮮ニ於ケル布教者ヲ監督シ官衛ニ対

スル諸願届並ニ古義真言宗管長

ニ対スル報告事務ヲ取扱フ

0042

五、布教者監督ノ方法

高野山大師教会支部古義真言宗

布教所ヲ時々巡視シ諸帳簿布教

者ノ勤怠ヲ監督ス

六、布教管理事務所ノ位置

朝鮮京城新町高野山別院西四軒町光雲寺

七、布教管理者ノ氏名及履歴

二等布教師少僧正 澤 光範

(履歴書別紙添付)

以上

0043

履歴

原籍 石川県鹿嶋郡鳥屋村字良川

へノ部八番地

現住所 京城府西四軒町百六拾六番地

古義真言宗光雲寺住職

澤光範

明治八年十月五日生

一得度 明治二拾年三月二十一日

一学業 明治三拾三年三月二十日宗立高

野山大学林卒業

一教務 大正四年真言宗八派聯合朝鮮

布教管理者ノ教務ヲ取り大正

十五年一月二十三日宗制ノ改正ト同

時ニ古義真言宗朝鮮布教管

理者ヲ任セラル

一住職 大正五年京城府栄町龍光寺

住職トナリ大正十三年京城府

西四軒町光雲寺住職トナル

一現職 大正一二年十月十二日附少僧憎正

ニ補セラル

0044

一賞罰  無之

右ノ通り相違無之候也

大正十五年二月一日

右本人

少僧正 澤光範

0045

総督府

宗教課御中

願書

0046

二月一日

西四軒町

光雲寺

0047

布教管理者設置申請ノ件

朝鮮総督府学務局長

和歌山県伊都郡高野山

古義真言宗管長宛

0048

大正十四年十月二十三日附ヲ以テ別紙

真言宗高野派管長ヨリ提出

相成タル首題ノ申請ハ宗旨名

目ノ異動ニ因テ其ノ侭詮議難相

成旨申入今回更正書類御提出

ニ依リ別括一件書類ハ其ノ侭及返

戻候条御了知相成度候也

0062

淵谷書院復設申請ノ件

学務局長

全羅南道知事宛

貴管下長興郡安良面白柄寅

0063

外八名ヨリ首題ノ件ニ関シ貴庁ヲ経

由セス別紙ノ通申請書差出候処淵

谷書院ニ享祀セラレタル閔鼎重其ノ弟

閔維重ハ孰レモ文廟従享人ニアラサルヲ

以テ今ヲ距ル五十六年前辛未ノ歳八月

ノ宣誥ニ依リ撤廃処分ヲ受ケタルモノ

ニテ之ヲ復設ヘ許スヘキ規定ナキニ依リ申

請ノ件ハスルコトハスルコトハ詮議不相成候問其ノ旨ヲ

懇示シ申請書下戻方御取計相

成度別紙相添此段申進候也

0064

理由

淵谷書院ハ今ヲ距ル二百二十九年前即

粛宗二十四年戊寅ノ歳ニ閔鼎重ヲ享

祀スル為ニ設立セルモノニテ其ノ后今ヲ距ル二百

十一年前即チ粛宗四十二年丙申ノ歳ニ其ノ

弟閔維重ヲ追享シ其ノ后今ヲ距ル二百

一年前即チ英祖二年丙午ノ歳ニ賜額

ノ沙汰アリタル所謂賜額書院ナレトモ

所享ノ両人即チ閔鼎重、閔維重ハ孰

レモ文廟従享人ニアラサルヲ以テ過ル辛

0065

未ノ歳三月撤廃処分ヲ受ケタルモノナリ

而シテ祠院ノ疂設及私設ハ今ヲ距ル六

十三年前甲子ノ歳八月厳ニ防禁ノ令

ヲ下シ爾来此ノ命令ノ禁止ヲ解除セルコトナキヲ

以テ本件ハ到底御詮議可相成道之

ナキモノニ候依テ本案(書面差戻ノ件)

ヲ具シ相伺候

0066

長興郡

大正十五年マテ続追

(元)二百二十九年

(享)二百〇一年

淵谷書院 粛宗二十四年戊寅建 元禄十一年(西一六九八年)

英祖一内午賜額 享保十一年(西一七二六年)

享祀二位アリ

左議政 文忠公 閔鼎重

領敦寧驪陽府院君△

大正十五年マテ続追

(享)二百十一年

△贈領議政 文貞公 閔維重(鼎重弟) 粛宗四十二年丙申 追享

享保元年(西一七一六年)

0067

文献備考二百十巻

大正十五年マテ(六十三年)

今上李太王元年(甲子)八月(日本元治元年)

祠院之畳設私設ハ厳ニ立(二)ツ防禁(一)ヲ 〇大典會通禮典

雑令所載

大正十五年マテ五十六年

今上李太王八年(辛未)三月(日本明治四年)

命文廟従享人外ノ書院、及畳設ノ書院ハ並(ミナ)為(二)毀撤(一)ヲ

0068

淵谷書院ノ創立及賜額年代

元禄十一年ヨリ大正十五年マテ―二百二十九年

(閔鼎重享祀ノ年)

享保元年ヨリ大正十五年マテ―二百十一年

(閔維重追享ノ年)

同 十一年ヨリ大正十五年マテ―二百〇一年

(淵谷書院ニ賜額ノ年)

0069

安良面 堂岩里2

夫山面 金藏里1 富春里1 基洞里1

長東面 萬年里2 龍谷里1

府東面 中山里1

計九人(書院復設願人ノ数)

0049

誠光教ノ布教願ニ関スル件

広島県広島市段原町六軒屋

ニ本拠ヲ占ムル藤田宣彦ナル者神

道一派ノ教義団体タルカ如キ標

0050

牓ヲ掲テ別紙ノ通布教願差出候

ニ付実否ヲ確ムル為ニ文部省ヘ照会

致候処神道誠光教ハ神道ニ属セ

サルハ勿論文部省ニ於テハ単ニ一般ノ

宗教類似行為者ノ一ト認メ居ル旨回答

有之候斯ル行為者ヲ公認宗教ト同様

ニ待遇セラルヘキモノニハ無之ニ付左案ヲ

以テ願書ヲ下戻シ並ニ之ニ関聯シテ

提出シタル工家松藏ノ届書類ハ京

畿道知事ヲ経テ下戻シ候事ニ処置

0051

致可然乎

右仰高裁

其ノ一案

朝鮮総督府学務局長

廣島市段原町六軒屋

藤田宣彦宛

本年四月十日附ヲ以テ誠光教ノ主旨ヲ

布教スル為ニ布教管理者設置ノ儀

出願相成候処内地ノ主務官庁ニ於

テハ誠光教ヲ神道ニ属スル一派獨立ノ

0052

教義団体ト認メサルニ依リ従テ誠光教

ハ本府布教規則第三條ノ適用ヲ受

クル性格ヲ有セサルモノニ候依テクヘキモノニ非サルニ依リ願書類

一括却下相成候間御了知相成度此

段申入候也

其ノ二案

学務局長

京畿道知事宛

布教届及布教所設置届却下ニ

0053

関スル件

貴管下京城府櫻井町二丁目七十七

番地居住工家松藏ヨリ本年四月十

日附ヲ以テ首題ノ件ニ関シ別紙ノ通

届書差出候処届出人ノ標牓スル誠

光教ナルモノハ内地ノ主務官庁ニ於テ神

道ニ属スル一派独立ノ教義團體ト認

メサルモノナルヲ以テ当該團體及其ノ所属

員ニ対シテハ本府布教規則ノ適用ナ

キモノニ付其ノ筋合ヲ示シ別括届書

0054

類下戻方御取計相成度候也

0055

官宗二三號

大正十五年五月十日

文部省宗教局長 下村壽一

朝鮮總督府學務局長殿

宗第六六號御照會ノ神道誠光教ハ神道ニ屬セサルハ勿論本省ニ於テハ

單ニ一般ノ宗教類似行爲者ノ一ト認メ居ルモノニ付御了知相成度

(終)

0056

神道誠光教ニ関スル件

学務局長

文部省宗教局長宛

広島県広島市段原町六軒屋

0057

ニ本院ヲ有スル神道誠光教ナ

ルモノナレハ貴局ニ於テ神道十三派

外ニ独立ノ一派ト認めナルルモノナル

ヤ否御回報煩ハシ度及照会候

(本件ハ文部省ノ回答ヲ待ツテ

処理スルモノニ候)

0058

(参照)

第三條 神道各教派又ハ内地ノ仏道各宗

派ニ於テ布教ヲ為サムトスルトキハ其ノ教

派又ハ宗派ノ管長ハ布教管理者ヲ

定メ左ノ事項ヲ具シ朝鮮総督ノ認

可ヲ受クヘシ

一宗教及其ノ教派、宗派ノ名称

二教規又ハ宗制

三布教ノ方法

四布教管理者ノ権限

0059

五布教者監督ノ方法

六布教管理事務所ノ位置

七布教管理者ノ氏名及其ノ履歴書

前項各号ノ事項ヲ変更セムトスルトキ

ハ朝鮮総督ノ認可ヲ受クヘシ

0060

(参照)

布教規則

第二条 宗教ノ宣布ニ従事セムトスル者

ハ左ノ事項ヲ具シ布教者タル資格

ヲ證明スヘキ文書及履歴書ヲ添ヘ

朝鮮総督ニ届出ツヘシ

一宗教及其ノ教派、宗派ノ名称

二布教ノ方法

前項各号ノ事項ヲ変更シタルトキハ十

日内ニ朝鮮総督ニ届出ツヘシ氏名ヲ

変更シ住所ヲ移転シ又ハ布教ヲ廃

0061

止シタルトキハ亦同シ

第十三条布教管理者ヲ置キタル教派、宗

派ニ属スル者又ハ朝鮮ノ寺刹ニ属スル者

本令ニ依リ届出ヲ為サムトスルトキハ布教

管理者又ハ本寺住持ノ副書ヲ添付

スヘシ